孤島の鬼

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【感想】アントマン&ワスプ【ネタバレあり】

娘のリクエストにこたえて、大阪はキスポシティで『アントマン&ワスプ』を視聴。4DXで見たんだけど、単純に映画鑑賞するだけなら、無くてもいいかなあって個人的には思う。一種のアトラクションですよね。

肝心のストーリーですが、他のマーベルキャラとは違って父親(他にいたっけ?ホークアイぐらい?)なので、アットホームな優しい雰囲気が前作に引き続いてあって好きです。ばかだけど、気のいい同僚は今作はコソ泥から足を洗って、自分たち侵入スキルを生かして、逆に家を守るという警備会社を運営中(でも経営危機)。主人公の憎めない友人役、警備会社の社長は前作にも出てた黒人。コノキャラクターの声優をブラックマヨネーズの小杉がやってるのね。今回のラストの声優紹介で初めて気が付いたんだけど。なんか声優としては妙に下手だけど、長回しのセリフがあてられていたり、なんか違和感があったんだよな。『ブラックパンサー』で言うところのももクロ百田夏菜子が主人公の妹の天才科学者役をやっていたけど、そういった芸能人枠なんでしょう。

序盤、アントマンことスコット・ラングはキャプテンアメリカシビルウォーで出てきたソコビア協定に署名したこともあって自宅に軟禁状態。狭い家の中で娘と遊ぶためにダンボールで作ったトンネルを使ったり、階段をジェットコースターに改造して脱出装置に見立てて遊んだり、良い親子関係を描きつつ、軟禁状態で不自由であることを巧く描いていたと思う。親子の関係の良さも伝わって、子どもとみてていきなりほっこりした。

アントマンキャプテンアメリカシビルウォーでアイアンマンとの戦いに参戦しちゃったの結果、活動が制限されたことによって、肝心のピム博士やホープとは現在疎遠になってしまったもよう。だが、その軟禁生活中にラングが夢の中でピム博士の奥さん(ジャネット)と意識が同期されたような不思議な夢を見たことによって、再び二人とコンタクトを取ることに。

一方、ピム博士とホープは、前作のラスト、イエロージャケットとのバトルの際にアントマンが量子の世界から生還したことにより、過去に量子の世界に消えてしまったジャネットはまだ生きているのでは?との思いから、量子トンネルという量子の世界に入り込める研究を続行していた。ここにラングからの久々のコンタクト。ラングから不思議な夢の話を聞いた二人は、その夢の内容がホープがその昔、実際に経験した内容と一致していたという奇妙な一致から、母親の生存を確信し、3人は再び協力体制を組むことに。

母親を助けるために量子トンネルの完成を急ぐ、ピム博士とホープ(+ラング)ですが、そのためになかなか危ない橋を渡っていたようで、トンネル作りの材料集めのため、武器商人と取引をすることに。しかし量子世界の研究成果を狙う武器商人から、部品提供と引き換えに、ビジネスパートナーとして手を組まないか、との提案。この提案を蹴ったホープは強引に部品を奪った(と言っても金銭的な対価はきちんと払っている)のですが、これを今回の新登場のヴィラン、「ゴースト」というキャラクターが第3勢力として参戦。まさにゴーストのように壁抜けをしたり、姿を消す能力を持つこのヴィランですが、一体その目的は何か。ラングたちは無事ジャネットを助けられるのか。

と言ったところが今回のストーリーの序盤。興味を持たれたら見てほしいです。

ストーリーはジャネットの救出を軸に、ゴーストと武器商人の思惑が入り混じってきます。ポイントは研究成果ということで、サンフランシスコを舞台に小型化したラボの奪い合い。後半の争奪戦は見ものです。

さて、全体の感想ですが、やはりMCUの前作である、アベンジャーズインフィニティウォーでは、全宇宙の危機の阻止をすべくヒーローが立ち上がったこともあってスケールの大きさが際立ちましたが、それに比べるとまあ小粒な話です。そりゃあピム博士やホープにとっては実の妻、母の救出がかかっているわけなので、必死ですが。敵勢力となる武器商人はどこか憎めないキャラで怖さはないし、ゴーストは不遇ですが、インフィニティウォーのラストで大量消失した今となっては、ゴーストが今更生き残ったところで、この後半分消えちゃうからなあ。。。

というか個人的にはアントマンが好きなので、今回は親子愛も見れ、ホープとの関係も回復し、シビルウォーに引き続いてジャイアントマンの能力も存分に発揮して、最終的にジャネットも救出、仕事もうまくいく、ゴーストの問題も解決っていいことずくめで良かったな~って感じなのですが、1点、インフィニティウォーで起きた大量虐殺からの逆転劇のために、今回の映画でアントマンが布石を打つという大仕事をこなせたのか?という点に疑問が残ります。いつも最後に表示されるテロップにも?が付いた通り、疑問が残ったわけです。

なんとラストシーン、ピム博士、ホープ、ジャネットが消えてしまい(大量虐殺の対象)、ラングは量子世界に取り残されたままで映画は幕を閉じてしまいます。

この事件がインフィニティウォーでの逆転劇に影響を与えるのか、キーワードとして最後に出ていたヒーリングエナジー?という量子世界でとれるエネルギーがキーになるのかもしれません。

もしくはアントマンが量子世界に取り残されることが条件だったのか。ドクターストレンジが万に一つの可能性があることを示唆していましたが、大量虐殺を回避できないのになぜサノスと戦ったのかを考えると、アントマンを量子世界に残す必要があったのではないかと推測されます。しかし現時点では完全に無力。この後の映画公開を予定しているキャプテンマーベルがやはりキーパーソンになってくるんでしょうか。